今年の不動産市況について
都市部の市況、地方の市況の情報の非対称性
都市部の「不動産市況」は、テレビや新聞、雑誌、ネットニュース等のメディアを通じて、何となく地方にいても感じ取ることができるような気がします。逆に地方の情報は、メディアに取り上げらることが少ないこともあり、都市部の方々に現在の状況が伝わっていない気がしております。
かつての不動産バブルは都市部で醸成され、地方に伝播し、バブルが弾ける時も都市部からと、人口の増加、都市部への人口の一極集中、金融緩和というトレンドによって生まれてきた経緯があると思います。しかし、今後は、少子高齢化社会を迎え、人口減少が不可避のトレンドとなっており、その状況を都市部より、いち早く経験している地方の知見が都市部の方にも役に立つのではという気がしております。

地方から感じる都市部の市況(個人投資家編)
数年前までは、私が住んでいる某地方都市の不動産会社にも関東圏の見知らぬ不動産会社から、電話やメール、ファックス等あらゆる媒体を通じ、収益不動産情報を求める問い合わせがひっきりなしにあっておりました。
今もたまにそういった問い合わせもありますが、ほぼ平時の状況に戻りつつあるという気がしております。個人投資家への融資が閉められている現状を見事にトレースしていると言えるでしょう。今後は収益不動産の価格が下落することが予想されます。一方で、利回りは上昇すると思いますッ!
地方から感じる都市部の市況(ファンド編)
近年存在感を増しているファンド系ですが、私の地方でも未だにボチボチ案件をこなしているようです。都市部と違い、地方なので、投資案件の規模は小さいようですが、この不動産をこの価格で購入するのか?という太っ腹ぶりで、地方業者の間で話題になったりしております。
地方都市の商業地域はとりあえず下げ止まったかなぁという印象なので、一等地を押さえておけば、大怪我はしないのかもしれませんけどねッ! まぁ、怪我しても、所詮、人の金ですしねッ♪
今年の私の予想
今年は、遂に東京オリンピックが開催されます。かねて、多くの投資家の方々や、財界の方々が東京オリンピックまでは景気は大丈夫であろうと予想されておりました。今後は、災害を除くビックイベントはあまり期待できそうにありません。また、消費税増税の本当の影響がジワジワ出てくると予想します。
なので、私の予想では、景気が下振れし、不動産市況もそれに追随するのでは・・・。という気がしております。昨年は久しぶりに事業系の任意売却案件もこなし、その際にサービサー関連の会社の方と話をする機会がありました。その中で、今後は中小企業金融円滑法で処理されてこなかった案件と不動産投資ブームで失敗をした方々の案件が徐々に市場にでてくるだろうという予言?をされていました。
また、私の地域では、近年の建築価格の高騰から、個人の新築一戸建や区分所有建物の延面積が小さくなっております。同様に新築一戸建の土地の区割り面積も減少しております。何とか、販売価格を抑えようとする販売業者の意図がみてとれます。所得が伸びないのに販売価格だけ上がっている状況です。この状況が続くと考えるのは無理があるような気がします。
以上の状況を踏まえ、私の今年のスタンスは「逆張り思想」で、任意売却案件に力をいれてみようかなぁと思っております。サービサー関連の方の情報が本当であれば、取り扱う機会が増えそうですッ!
最後に、不動産は個人のマイホームであっても投資的な側面があります。儲ける人もいれば、その逆で損をする人もいます。ハッキリ言えば、損をする人がいるので、中には得する人もいるんだよッ!ということなんでしょうねッ! 残念ながら全ての不動産投資家が報われることはあり得ません・・・orz