サブリース問題とレオパレス

チョイ悪になってしまった「サブリース」事業

 2018年、2019年は、シェアハウスを運用するサブリース会社の大型倒産に端を発した「サブリース」問題や「不正融資」問題がセンセーショナルにマスコミ取り上げられ、業界は大騒ぎになりましたねッ。
実は、「サブリース」に係る問題は以前から、トラブルがあっていたのですが、流石に今回の件は、ちょっとやりすぎなような気がしますね・・・。監督官庁の国土交通省も早速、サブリース業者に対する法規制の導入に動いているようです・・・orz

 この件があって以降「サブリース」に関してすっかり悪いイメージがついてしまいましたが、管理人はサブリース事業は決して悪い事業ではないと考えております。不動産オーナーより不動産物件を長期一括で借上げ、専門業者が運用を行い、収益の最大化を目指す。事業スキームとして、一般的だと思います。

「近江商人」となれないビジネスなのか?

 本来サブリース事業は、不動産オーナーにかわり、プロであるサブリース業者が不動産を運用することにより、本来双方にメリットがある「ウイン・ウイン」な関係が築ける事業であるはずなのでが・・・。現実は、双方の利害が対立し、近江商人が言うような「売り手よし」、「買い手よし」、「世間よし」とならない状態が続いております。

 サブリース業者の借上賃料は物件にもよると思いますが、貸出賃料の80%~90%位が相場になっていると思います。通常の賃貸管理の管理料の相場が5%位ですから、入居者がいてもいなくても、オーナーに賃料を払わないといけないリスクを抱える以上、当然ある程度の利幅を貰う必要があります。双方が、妥当な「貸出賃料」、「借上賃料」に納得し合意すれば、お互いに不満がでない筈なのですが・・・。

 管理人の私見になりますが、「サブリース事業」が胡散臭く見えてしまうのは、「サブリース事業」がマンション・アパート等の不動産投資物件の「建築営業」とセットに販売されていることにあると思います。おそらく、サブリース物件の殆どが、「建築営業」会社の関連する会社に「サブリース事業」を行わせていると思います。

 「建築営業」会社が「サブリース事業」会社の親会社になっている関係、「建築営業」会社が得る投資物件の建築費の収益を考慮すると、どうしても「建築請負契約優先」、「想定貸出賃料への上昇バイアス」等の誘因がでてきてしまうのでしょうね・・・orz  

不死鳥「レオパレス」に想うサブリース問題

 サブリース事業者の大手「レオパレス」ですが、上述の「サブリース問題」で世間が盛り上がっている中、「建築基準法違反」という更なる爆弾を投下し炎上。これまで語られてきた同社施行のアパートにまつわる数々の「都市伝説」が本当であることを自ら証明してしまいました・・・orz

すっかり世間の信用を失ってしまい、我々仲介不動産会社へ届く、法人への社宅斡旋依頼書には、「レオパレス物件は紹介不可」との文言がわざわざ記載されることになってしまいました・・・。主力顧客である「法人需要」に大打撃を与えた結果、これまで「90%」台であった入居率が「80%」を一時割る事態を引き起こしてしまいましたッ! この水準だとサブリース事業は赤字になっていると思われます。

 実は、管理人は「レオパレス」に関して、そこまで悪いイメージを持っていないんですよねぇ。と、言うのも賃貸仲介、売買仲介でしっかり「手数料」を頂戴した過去があるからなんですねぇww。

 冗談はさておき、会社としても、レオパレスは、「家具・家電付の賃貸物件」や「マンスリー事業」など結構、先駆的な事業をしており、高収益賃貸ビジネスを行っていたと思います。

 また、レオパレスは、駅等に近い立地であれば、車輛乗り入れ不可の土地でも買っていただける数少ない業者さんでした。本当にこんな場所で運用できるのかなぁと感じることもありましたが、公表データ通りであれば、しっかり運用できていたんだと思います。

 リーマンショック以来の危機を迎えている「レオパレス」ですが、同社はこれまで、何度も苦難を味わいながら、復活してきている「不死鳥」的なところがあり、今回も乗り切るのではないかと勝手に思っていますッww。


Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA