大気汚染防止法の一部改正法案の閣議決定

法改正の度に厳しくなってきたアスベスト規制

 少し前の話題になりますが、令和2年3月10日に環境省より、「大気汚染防止法の一部を改正する法律案」が閣議決定されたとのこと。また、この法律案が第201回通常国会に提出される予定であることがアナウンスされておりました。一見何のことか分からない方もいらっしゃると思いますが、管理人は、解体業者さんが言っていたのはこのことだったんだなぁと感じました。と、言うのも、先日古家付土地の媒介物件を預かる際に解体価格のヒアリングを行った際、くだんの業者より、アスベスト規制が今後強くなるので、解体価格が、上がりますよッ!と知らされていたからです。(環境省サイト

 ご存知の方も多いかと思いますが、売買および賃貸の重要事項説明書には、「石綿の使用の有無の調査結果の記録」という項目があり、宅地建物取引士は対象となる建物に、石綿が含まれているかの調査結果の記録があるかどうかの調査を行い、説明することが義務付けられております。従って、不動産会社の従業員は石綿(アスベスト)という言葉には、割と敏感に反応しますッww 今回は、改正案の中身とアスベストについての記事を記載していきたいと思いますッ!

大気汚染防止法の一部改正法案の閣議決定-3

そもそもアスベストとは何? どこに使われているの?

 管理人は、文系人間なので、化学記号等の知識に疎いのですが、アスベスト(石綿)は、クリソタイル(白石綿)、アモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)の6種類の総称で、この6種類の石が微細な繊維に変形した鉱物ラシイです。アスベスト(石綿)は、耐久性、耐熱性等に優れ、且つ、安価で加工し易い特性があったことから、「奇跡の鉱物」として建設資材を始め、電気製品や、自動車の部品等にも広く使用されてきた経緯があります。

 一方で、1970年代に入ると、空気中に飛散したアスベスト(石綿)を人間が吸引してしまうと、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因となり、肺がんを起こす可能性があることが報告されるようになり、その有害性から、政府から段階的な規制がかけられ、2004年には、一般的な住宅建材の使用が禁止となった。

 また、2006年には、アスベストに関する関係法令が整備され、労働安全衛生法施令の改正に伴い、アスベストが全面禁止となりました。国土交通省もアスベスト調査に係る重要事項説明が追加し、建築基準法で増改築時における除去を義務付けました。環境省も大気汚染防止法でアスベスト含有建物の解体工事に関する規制を定めました。

 上記の経緯を踏まえると、2004年より前に建築された建物には、少なからず、アスベスト(石綿)が使用されている可能性があります。しかも、アスベスト規制は段階的に行われてきているため、古い建物であればあるほど、アスベストが使用されている可能性が高いと言えると思います。

 ところで、このアスベスト(石綿)は住宅建材としてどの部位に使用されているのでしょうか? 建物の屋根材(スレート材)や、外壁材(サイディング材)、内装材(石膏ボード、床材、壁紙材)、断熱材、鉄骨耐火被覆材、エレベーターといった具合に、あらゆる場所で使用されていたようです・・・orz

一部改正案の内容はどうなっているの?

 環境省いわく、法改正の趣旨はこれまでアスベスト含有量が微量ということで、アスベスト含有建材を取り外さず解体工事を行っても、アスベストが飛散しないと考えられていた仮説が、間違っていた?ということラシク、結果、アスベストが微量でも含まれている建材が使用されている建物を解体する際には、飛散防止が義務付けらることとなるラシイ。2020年4月10日の日本経済新聞の記事によると、今回の改正案が施行されると、これまでアスベストの飛散防止対策をしていた案件(年間2万件)が最大40万件となる可能性があるラシイとか・・・。

 改正案が施行されれば、解体工事費用が上がるのは、不可避!でしょうねッ。でも、作業員の方や、近隣住民の方、地球環境を考えると何故、今まで放置してきたのか、疑問に感じますねッ?

以下、環境省のホームページより、今回の一部改正案の概要を転載します。

(1)規制対象の拡大
  規制対象について、石綿含有成形板等を含む全ての石綿含有建材に拡大するための規定の整備を行います。
(2)事前調査の信頼性の確保
  石綿含有建材の見落としなど不適切な事前調査を防止するため、元請業者に対し、一定規模以上等の建築物等の解体等工事について、石綿含有建材の有無にかかわらず、調査結果の都道府県等への報告を義務付けます。また、調査の方法を法定化する等を行います。
(3)直接罰の創設
  石綿含有建材の除去等作業における石綿の飛散防止を徹底するため、隔離等をせずに吹付け石綿等の除去作業を行った者に対する直接罰を創設します。
(4)不適切な作業の防止
  元請業者に対し、石綿含有建材の除去等作業の結果の発注者への報告や作業に関する記録の作成・保存を義務付けます。
(5)その他
  都道府県等による立入検査対象の拡大、災害時に備えた建築物等の所有者等による石綿含有建材の使用の有無の把握を後押しする国及び地方公共団体の責務の創設等、所要の規定の整備を行います。

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